姫林檎の花と母の死

04/18/2019

盆栽用として売られていた姫林檎の木


一昨年だかに買った姫林檎の木が花を咲かせました。
 
去年は花が咲いた記憶が無いので、咲いた今年は、小さな林檎が実るかも知れません。
 
林檎の花をみて、そういえば母の誕生日は四月だったな、と思い出しました。
 
 
タイトルに「母の死」とありますが、別に母が死んだ訳ではないです。
 
ただ、知り合いの母の具合が良くないとのことで、彼の担当する筈だった撮影に僕が代わりに呼ばれることになり、母の死というものを改めて考える機会が出来ました。
 
僕は母が嫌いで、会いたいとも思わないのはもちろん、会わなければならない場合も、話しかけられても出来るだけ目も合わせたくない感じです。
 
流石に自分でも驚いたことに、この前、母の名前を咄嗟には思い出せないことに気が付いたほど。
 
 
ただ、バルコニーに乾いた爽やかな春の風が吹いていて、空も綺麗に青くて、とても心地よかったからか、母の死に目にもし立ち会わなければならないことが起きたなら、一言、
「産んでくれてありがとう」
と言ってもいいかな、と僕は考えました。
 
僕との不仲が母の失敗として、母の人生に暗い影を落としていたとして、その一言で母が最後に多少は救われるのであれば、それくらいはいいかな、と一瞬、感じたのでした。