写真家

2018年11月02日

彼女は玄関の扉を開けて「眩しいね」と言いました


この頃、お嫁さんを探しています。
 
 
僕の人生も夏が終わり秋を迎えました。
 
人生の半分か五分の三は終わりました。
 
収穫はまだ何もありません。
 
 
そんな人生の中で、この数年、僕はお嫁さんを探しています。
 
そして自分が自分の写真という先入観で見られる事、写真家としての関係性から関係が始まることに、とても疲れました。
 
 
だからこの頃、自分がどんな写真を撮っている人間なのか、知らさずに始まる関係を大切にしています。
 
自分のアイデンティティーが写真家であることを話しても、どんな主題で撮っているのか、それを強硬に尋ねられたりはしませんでした。
  
僕がどんな写真を撮っているか、知って貰わなくても、なんら関係の構築には問題が無かったりするのです。
 
 
自分を知って貰い、自分の中に魅力を見つけて貰うために始めた写真の発表だけれども、「写真がなくても僕には伝わる魅力があるのだ」と、そんな風に感じる瞬間もあるのでした。
  
写真が与えてくれた人生もあるけれど、写真に邪魔をされた人生も、また反対側にあるのだろうと思います。
 
 
この写真を作品として使って良いか、彼女に尋ねると、彼女は謎の写真家に写真を使う許可をくれました。