シンガポール旅行
2017年9月15-19日
楽しいことは楽しかったよ
一年前と同様、元いた会社の人々と一緒にシンガポールへ旅行へ行った。
旅行の間、僕の家の植物の水遣りを、元恋人に頼んでいたのだけれど、MARIKOちゃんが、
「あの子がやるくらいなら私がやる、私あの子嫌いなんだ」
と言うので、元恋人には断りを入れて、MARIKOちゃんに頼んだ。
けれども、旅行の二日前に家にSatsukiちゃんが遊びに来たことで、
「私もう水遣りしないから」
とMARIKOちゃんが言い出して、僕はもう心底ウンザリしてしまった。
僕が大切にしている百数十鉢の植物、命を、そんな気紛れで危機に晒そうとする彼女の姿勢に、僕は猛烈に失望した。
一度断った元恋人にもう一度連絡してみたけれども、返事はなかった。
ただでさえこの頃はずっと鬱な僕は、全然、旅行に行きたくなくなったし、誰も水遣りに来てくれないのであれば、現実的な判断として、僕は旅行へいくことを諦めようかと思った。
「もし旅行へ行っている間に大切な植物が全部枯れてしまったら」
と思うと、旅行を楽しめるはずがないし、帰って来てからも大きな後悔をすることになるだろうから。
結局、一番のお友達がお水をあげてくれることになったので、僕は旅行へ行くことにした。
旅行では、美味しいものを食べ、良いホテルに泊まり、プールで泳ぎ、F-1シンガポールグランプリを鑑戦し、カジノでちょびっと負け、ユニヴァーサルスタジオで遊び、アリアナ・グランデ、カルヴィン・ハリス、デュランデュランのステージを観た。
どれも楽しいイベントだったけれども、僕の心は一歩引いたままで、その雰囲気に耽溺することはできなかった。
僕は何をしていても、哀しかった。