ゴミ出し夫婦
2017年9月22日
Satsukiちゃんは随分痩せたよね
昨日は心療内科に行った。
前回もそうだったけれども、今回もお友達が付き添ってくれた。
帰りに貰った薬を用法を守らずにすぐに飲んだら、街なかで精神状態がとても不安定になり、お友達が機転を利かせて、カラオケボックスに連れて行って抱き締めてくれた。
お友達は僕のことを小さな子供のように対面で膝の上に座らせて、膝の上でユサユサしたりズンズンしたり、強く抱き締めてくれたりした。
僕は、彼女に生かされていると感じた。
日付が変わった夜中に、Satsukiちゃんが来てくれた。
彼女は僕の部屋に着くと、玄関にまとめてあるゴミを見付けて、
「私、出してくるね」
と言った。
「僕も一緒にいく」
「どうして一緒にいくの?わたし一人で行けるよ?」
一緒にゴミ袋を持ってマンションの下に降りて、
「なんだかこんな風に、理由もなく一緒にゴミを出しに来たりして、それがなんとなく楽しくて、僕らなんだか仲の良い夫婦みたいだね」
と僕は言って、なんだか温かい気持になった。
Satsukiちゃんは僕をベットの中で抱き締めながら、
「いっちゃんは何が望みなの?」
と訊いた。
Satsukiちゃんは普段は僕のことを「ポコさん」と呼ぶけれど、僕が猛烈に甘えて彼女が母親役になった時にだけ「いっちゃん」と呼んだ。
僕は抱き締められるといつもそうなるように、現実から遊離し、意識朦朧となり、けれども何故か皮肉っぽくなり、
「世界の破滅。安倍総理頑張れ」
と言った。
Satsukiちゃんはちょっとの間、キョトンとし、けれども、
「ん?え?世界の破滅を望むと、そういうことになるのかな?」
と言って、ケラケラと、可笑しそうに笑った。