ぼんやりとした絵
2017年6月1日
ミュシャって晩年になって愛国に目覚めたんだね。僕は愛国者より平和主義者が好き。
ミュシャの『スラブ叙事詩』を観に行った。
僕は十代の頃にこの『スラブ叙事詩』を図録で見て、なんてぼんやりとした絵だろうかと思った。
それまでのミュシャの画風とは随分違って、煤けて地味に見えた。
日本に来ていると知って、美術館に飾られたその大きさを見て、僕は大変に驚いた。
まさかあんな大きさの作品だったとは。
僕は大きな女性の体を、クジラのように大きく引き伸ばして飾って見たい。
それが出来ないのはお金がないからだけれども、そのためのお金を夢中で作ろうとしないのは、僕の覚悟や情熱や才能や才覚、諸々が無いからだと思う。
それは反省している。
反省しているけれども、それらが自分の中から湧き出て来るまで待つことしか、今の僕には出来ない。