幸せは温かな銃
2017年5月20日
「僕は捨てられてとても傷つく」と言うと彼女は泣いた
一緒に住んでいた恋人の一人が、家を出て行くことになった。
理由は、
「自分の求めている幸せはここでは手に入らないと思うから」
というものだった。
僕は毎日、彼女に体当たりをしたり、玩具の銃で撃ったり、時に撃ち合ったり、マッサージをして貰ったり、理由もなく抱きついたり、ご飯を作ってもらったり、白くてふわふわな素晴らしく丸い胸に顔を埋めて眠ったり、彼女がいてくれることで、キャッキャしながら毎日を過ごしていた。
スポンジで出来た弾の出る、玩具の銃で狙った時の、
「さあこい、撃てるものなら撃ってみろ」
という彼女の表情は、僕を無邪気にさせてくれた。
僕はとても寂しい。