隧道
2013年11月3日土曜日
彼女は風邪をひいていた
トンネルのことを隧道(ずいどう)と呼ぶ事を知ったのは、吉田秋生さんの『バナナフィッシュ』で、主人公達が下水道を通って逃げる場面でだった。
僕はその場面で『隧道』という、今となっては聞き慣れない言葉を敢えて使うところに、吉田秋生さんの拘りや美学を感じたことをとてもよく覚えている。
もしかしたら書かれた当時は僕が読んだ時より、もっと普通の言葉だったのかも知れないけれど。
写真の彼女とは初めて会ってまだ二時間程で、一緒に散歩をしているとオレンジ色に輝く隧道が見えたから、ちょっと遠回りになるけど、通ってみたのだった。
僕はその場面で『隧道』という、今となっては聞き慣れない言葉を敢えて使うところに、吉田秋生さんの拘りや美学を感じたことをとてもよく覚えている。
もしかしたら書かれた当時は僕が読んだ時より、もっと普通の言葉だったのかも知れないけれど。
写真の彼女とは初めて会ってまだ二時間程で、一緒に散歩をしているとオレンジ色に輝く隧道が見えたから、ちょっと遠回りになるけど、通ってみたのだった。
橋、川、道、国境、そして隧道。
何かの境を通り過ぎたり通り抜けたりすると、そこから物語が始まるものだ。