Poko's Blog

リアル

2015年9月14日

この日の後から、この通りはおびただしい警察車両で左右に分断されることになる


僕が中学校で最後に好きだった子は、すごく健康的で頭の良い子だった。

僕と彼女は別々の学校に進学したけど、同じ駅のホームから同じ方向の電車で、僕らはそれぞれの高校に通っていた。

しかし、ある時期から、彼女の姿が見えなくなった。

でも実際は彼女はそのホームにいつも立っていたんだよね。
 
彼女は拒食症になって、以前の面影がなくなり、僕は彼女を彼女だと気づくことが出来なかっただけだった。

友人から彼女の様子を聞いて、改めて見ると、確かに彼女は彼女だった。

僕はそれから数日間、喋ることが出来なくなった。

それほど衝撃的だった。


僕は、彼女を彼女だと理解した直後に乗った電車の車窓からみた、その風景の恐ろしい美しさを今でも忘れない。

僕の心がどれだけひしがれていようとも、超然とした風景、その変わらない現実、そのリアルであることの美しさ。
 

この日の光景もリアルだった。